会社を辞めたいという相談を受けました。
相談者は隣人の息子さん。
年齢は25歳。まだ社会に出たばかり若者です。
名前を聞けば誰もが知っている大手企業にお勤めなのですが、昨年あたりから会社の経営が上手くいっていないこともあり、年収が大幅に下がったそうです。
個人的な評価で給料が下がるならまだしも、経営陣の失敗のツケを払う形で従業員の給料が削減されることに、やり場の無い怒りがあるようです。仕事は嫌いではないが、それに見合う報酬が得られていない。モチベーションが上がらないことが悩みなのだそうです。
スパッと転職に踏み切れない理由はやはり今の会社が有名な大企業だからでしょう。
親御さんとしては、せっかく入社できた会社なのだから、もうしばらく我慢してほしいというのが本音だそうで、息子さんもその事はよく分かっています。
25歳なら、まだいくらでもやり直しがきく年齢ですが、大手の会社に再就職できる保証はありません。ましてや今まで貰っていた年収と同等以上を望むなら尚更です。
転職する場合、何を優先するかでも選択肢の幅は決まってきます。
会社のブランド優先
年収優先
職種優先
彼の場合、会社のブランドには拘っていないそうで、優先順位の一位は収入だそうです。
高収入の職種といえば外資の金融などが頭に浮かびますが、全くの畑違いでは狭き門。キャリア的に厳しいですね。
最近の若者特有という言い方をすると叱られそうですが、彼の中にも出来ることなら楽して稼ぎたいという本音が見え隠れします。収入優先なら運送会社や肉体労働などがあるわけですが、できればそういう職種には行きたくない。綺麗なオフィスでスマートに仕事がしたいが希望だそうです。
かなり都合良すぎですが、平成生まれの彼に「若いうちは苦労は買ってでもしろ」などと言ってもピンとこないでしょうね。そんな言葉はもはや昭和の産物です。
現時点では辞めないほうがいいのでは?
と彼にはアドバイスをしました。
大手企業というブランドに、うしろ髪を引かれている間は転職はうまくいかない気がします。
どうしてもこの仕事がしたい。
どうしても今の会社に納得がいかない。
そんな思い高ぶる感情がなければ道は切り開けないのではないでしょうか。強い思いがない場合、辞めなければよかったという後悔ばかりが募るだけですから。