海外の女性リーダーを称賛
5月7日に放送されたテレビ朝日・報道ステーションで、海外の女性リーダーが新型コロナウイルスに対し柔軟に対応している話題を紹介していた。
ヨーロッパの優等生、ドイツ・メルケル首相。
ドイツはPCR検査の徹底や医療体制を充実させるなど、素早い対応で新型コロナウイルスの封じ込めに成功。その手腕を高く評価されているとした。
その他には、台湾、デンマーク、フィンランド、ニュージーランド、ノルウェー、アイスランドなど、女性のリーダーを紹介した。
マスコミの報道でよく耳にする、ドイツはヨーロッパの優等生。
確かに新型コロナウイルスに関する致死率の数字を見ると、隣国のそれとは差は歴然だ。封じ込めに成功しているという見方もできる。
だが、死者数を見てみると4月中旬の3500人から5月7日の7100人と、倍以上に増えており、封じ込め政策が上手くいっている印象は低い。ヨーロッパの他の国があまりにも感染者、死者数が多いので、それに比べればマシというレベルに過ぎない気はする。
台湾の蔡政権は中国と対立関係にあったため、中国からの観光客を止められるという嫌がらせを受けていたことが幸し、偶然にも新型コロナウイルスの侵入を防ぐことができた事情がある。
その他の国々を見てみても、統計のデータ上は新型コロナウイルスの封じ込めに成功したと言えるほどの実績はない。
番組内の女性のコメンテーターは、例に挙げた国々の女性リーダーの指導力を柔軟でしなやかだと絶賛した。
仮に、彼女たちの手腕が素晴らしく、見事なまでの統率力だったとしても、それは彼女たちの実力であり、女だから、という括りで論ずるのは実に失礼なことだと思う。
女性だから柔軟、しなやか。というのは逆の意味で女性差別な気もする。
一人の人間として、その人の能力を評価すべきではないだろうか。