政治

首長と議会の関係

投稿日:2017年6月3日 更新日:

東京都の小池知事が自民党を離党して、都民ファーストの会の代表になりました。

 

都民ファーストの会は事実上、小池百合子知事が作った会。来月行われる東京都議会議員選挙で第1党を狙っている地域政党です。今回はそのことについて考えてみたいと思います。

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議会に於いて首長が自分の政策を実現していくために欠かせないのが多数の賛成です。

どんなに素晴らしい政策だとしても議会で否決されてしまったら、それまでです。

素晴らしい政策なら多くの議員が賛成してくれるのではないのか?

そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、現実はそう甘くはありません。

政党同士の対立や利害関係など様々な要因で妨害はあります。選挙で敵対関係にあった政党はすんなり賛成してくれないでしょうし、政策によって不利益を被る関係者の支援を受けている議員も反対しますから、その中で自分の理想を実現するのは容易ではないでしょう。

私が住んでいる自治体も例外ではありません。

野党が多数を占める議会では、ことごとく市長側の提案は否決され、にっちもさっちもいかない状態です。

本当はいい政策だと分かっていても、とにかく反対してやるという議員も存在しています。もはや議論ではなく、感情論です。

何も決められないまま、ただ時間だけが過ぎていくさまは市民にとって悲劇でしかありません。

 

常に賛成派が多数を占めていれば、何の障害もなく政策を実現することができるわけですから、これ以上楽なことはありません。ましてや首長自身が代表を務める政党や会派が過半数を持っていればなおのこと。

 

都民ファーストの会は都議会の第1党を目指して選挙に挑むでしょう。

小池都知事の人気を追い風に当初は単独過半数を目指していたようですが、急ごしらえの政党にそこまでの力はないと思います。

素人同然の候補者を集め、風に乗って大量当選できたとしても、それは議会の本質を歪めるだけではないでしょうか。

仮に都民ファーストの会が過半数を獲得した場合、小池都知事の議会運営はやり易くなるでしょう。どんな政策でも思いのままに議会を通過することが出来るわけですから。

しかし、それでは議会の存在意義とは何なのか。

ということを問わずにはいられません。

議会が、単なる承認機関になってしまうなら、議員など必要ないのではないでしょうか。

都議会、府議会、県議会、市議会などを無くして、首長が自分の思うがままに政策を実行する。その政策を市民が判断して、ダメ首長だとなったら次の首長選挙で落とせばいい。もしくはリコールすればいいだけの話です。

ダメ議員が多くても困るし、与党が多すぎても困る。

首長と議会の良い緊張状態を望むというのは無理な話なのでしょうかね。

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